●弦について | ●フレットについて | ●ネック編 | ●ピックアップ編 | ●オクターブ調整 | |
ネック編 | |
1.ネックのソリの見方とは? | |
図1のような光景をよく見ると思いますが、これは間違ったネック(ソリ)の見方です。正しくは、図2のように演奏する体勢でひざの上にギターを乗せて、左手で1フレット、右手で最終フレットを押さえて弦を定規がわりにつかいます。 この方法ですと「図1では調べられない」2弦から5弦のソリまでチェックできます。 机の上に寝かせて図2のようなチェックをしている光景を他店で見ますが、これはギター本体の重さがネックに負荷されるので、実際この状態で調整されたギターは演奏時にネックが逆ゾリになり、ローポジション(1~5Fあたり)でビリつきます。 |
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2.正しいネック状態とは? | |
図2の方法で8~10フレット付近に最大のすき間(クリアランス)ができ、かつ、そのすき間が約0.3~0.6ミリ位(図3)であれば正しいネック状態となります。 | |
3.なぜすき間(アール)が必要なのか? | |
a:ギターを寝かせて弦振動を横から見ます。この時ネックがまっすぐだと上の振動はできても下の振動はフレットに当たって殺されてしまいます。そのためにネックは少し順ゾリ状態にした方がビリつき感もなくサスティーン(音の伸び)が生まれます。図4 | |
b:では、どれだけのクリアランスが必要なのでしょうか。 |
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C:なぜ「湾曲(わんきょく)」が影響するの? |
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4.弦高とは? | |
a:上記のさまざまな条件の違いによって各メーカーの弦高が違います。 また演奏スタイルによっても違い、ある程度の幅を持った範囲で示されます。また、この時にナット(0フレット)の高さが影響されます。一般的に弦高とは図3のように「フレットの頂点からその弦の腹までの距離」を指します。しかし0フレットの調整が悪く、高かったり、低かったりすると「開放弦時で測る弦高」なのでナットの高さが影響する訳です。 また、そのナットが高さが高い場合には演奏しにくく、ローポジションの音程も悪くなり、低い場合には開放弦のビリつきが出ます。 弦高を測る際には必ずナットの高さと、ネックのソリを正常にしておかないといけません。 |
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図6が適正なナットの高さのチェック法です。 図6の様に3フレットを左手で押さえた時、1フレットにすき間が限りなく0に近いほど、演奏性と音程が良くなります。 しかしながら、この高さを調整するのが非常にむずかしく、熟練のいる仕事になりますので、メンテナンス等で私共に任せていただいた方が「正確かつ安心」だと思います。 |
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b:具体的に各メーカーはどれ位で設定すれば良いのか。 |
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5.弦のR調整 | |
ナット髙調整をした後に弦高調整を行い、ピッキングエラーのない適切なRを6本の弦の頂点でとります。 図7の3Gがもし低い時には(Rのバランスがとれていない)、当然ピックは当たらないか、当たっても3Gの音量が下がります。 コードストローク時の和音が汚くなり、短音の時には他の弦と一緒にヒットする可能性もあります。 フェンダータイプのブリッジでは各駒に上下調整可能なネジがあるので比較的調整が簡単なのですが、ギブソンタイプのブリッジのような最初からRが設定されているものは弦頂点のR調整が難しく、この辺はプロに任せた方が良いと思います。 |
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6.トラスロッドとは | |
ネックが反った時に、その反りを直すための構造。 尚、トラスロッドには限界があり、使いすぎるとロッド折れや、指板の剥がれをおこすことがあるので注意して下さい。 |
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