ギターの基礎知識
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フレットについて
CGの図は私達がよく見るお客様のフレット状態です。
このまま使っていることが大多数ですが、フレットは形状と高さ、密着度が大切です。
フレットの減り、交換時期と整形時期の判断

1.形状 → はっきりとした頂点があること。
       あいまいな頂点だと音程が悪くサスティーンが得られない。

2.高さ → 0.8ミリ以上必要。
       0.8ミリ以下だと、チョーキングやビブラートがスムーズにできない。

3.密着度 → ハンマーチェックをパスすること。
         フレットと指板面にすき間があるため、叩いた時に響きが悪い。

図A図Bはフレットが減った時の弦振動を表しています。

強いピッキングと弱いピッキングで多少違いがありますが、いずれにせよ図Cに示す正しい頂点で振動していない訳で、図Bの下振動時には一度フレットでミュートされていることになり、サスティーンも得られなくなります。


交換か整形か?
フレットは約2/3で軟らかい部分が頂点に現れます。図D
私達の経験上、その高さが0.8ミリ以下だとチョーキングやビブラートがしにくくなります。
頂点が平らになったフレットは溝ヤスリで丸く仕上げ直せますが、仕上がり後の高さが0.8ミリ以下になる場合は交換を勧めていますし、それ以上の場合は整形を勧めます。
また、※1密着度が悪いものは接着し直すことで復活します。
フレット内部の軟らかい部分
※1
長年弾かれたギターは指板とフレットの間に人の手垢や汚れが入り込んで響きを悪くしている場合があり、年月が経つと共にひどくなります。図E
問題はこの音に慣れてしまうことです。
この響きのない、鈍い音に慣れてしまい、知らず知らずにアンプのチューニングもそれなりになっていることです。
また、この音をオールドギターの音と勘違いされている方もいます。
新しいフレットの立ち上がりの良いクリアーな音に違和感を覚えてしまうことは良くないことです。
新しいフレットはピッキングのニュアンスが明確になりサスティーンが出て、ミュージシャンの力量が最大に出せます。
フレットの隙間に入り込む垢やフレットの隙間
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